キレイストシャワーが2024年度グッドデザイン賞を受賞~高い機能性に加えて「ユーザー視点の使いやすさ」「安心感を与えるデザイン」が高評価~

(↑デザイン賞ロゴ画像仮)

この度、シャワーヘッド「キレイストシャワー」が、『2024年度グッドデザイン賞』を受賞しました。当賞の受賞は、応募開始から8年連続15商品目となります。

本記事では、キレイストシャワーが受賞したグッドデザイン賞の評価コメントに加え、同商品のデザイナーへのインタビューをお届けします。デザイナーには、商品に込めた思いや、キレイストシャワーが完成するまでの経緯についてお聞きしました。

また、キレイストシャワーをはじめ、タカギの商品はグッドデザイン賞だけでなく、海外のデザインアワードなど多くの賞を受賞しています。最後に、これまでの受賞商品もご紹介しておりますので、ぜひ最後までご覧ください!

審査員評価コメント

水道水の塩素を取り除く浄水カートリッジをシャワーヘッドのグリップに内蔵し、散水盤の中央でウルトラファインバブルを含むミストを発生する。これらの肌や髪を健やかに保つ機能を持つ外観として、全体になめらかな曲線で構成している点は、優しさや安心感を感じる。使用シーンに応じて、シャワー水形を変えたり、原水と浄水の切り替えをおこなうレバーは、力の弱い人でもしっかりと親指で回すことができる。

キレイストシャワーの特徴

① サイクロンバブルミストと浄水機能を搭載した、高い機能性

独自開発した「サイクロンバブルミスト」と「浄水機能」を搭載し、洗浄力と肌や髪へのやさしさを兼ね備えたシャワーヘッド。 また、「3種類の水形」を手元のレバーで切り替えられ、髪の予洗い・髪や体の洗い流し・浴室清掃などの使用シーンに適した水形の使い分けが可能です。

②高い機能性とデザインの両立

多数の機能を搭載しながらも、浴室空間へ調和するしなやかなデザインを実現しました。浄水カートリッジをグリップ下部に配置してバランスを取り、デザインと使いやすさの両方を考慮しました。 水や泡で手が滑りやすい状態でもシャワーを持ちやすいよう、グリップには適度な稜線を張り、山なりの形状変化をつけました。切替レバーに関しても、シャワースクリーンと一体感のある、滑らかで指あたりのよい形状にしています。

グッドデザイン賞とは

(↑デザイン賞ロゴ画像仮)

「グッドデザイン賞」は、1957年から続くデザインと評価のプロモーションの活動で、国内外の多くの企業や団体が参加する世界的なデザイン賞です。 グッドデザイン賞、グッドデザイン・ベスト100、などの賞が設けられています。

公益財団法人日本デザイン振興会主催で、暮らしの質の向上や社会課題やテーマの解決にデザインを活かすことを目的に、毎年実施されています。

目指したのは「シンプルでエレガント」-デザイナーインタビュー

タカギがプロダクトデザインに込めている想いについてキレイストシャワー担当デザイナーにインタビューしました。

ーーキレイストシャワーのデザインはどのようにして生まれたのでしょうか?

株式会社タカギ 製造本部 開発部 商品企画課
笹谷 啓太
2019年入社。翌年、開発部散水商品開発課に配属。浴室商品、屋外散水商品のプロダクトデザイン、パッケージデザインなどに従事。
2024年より商品企画課に異動し、新商品の企画、プロダクトデザインに携わる。

キレイストシャワーは、洗面水栓に続くキレイストシリーズの第2弾商品として、キレイストのコンセプト「心身共に整い、素直で真っ直ぐな過ごし方を大事にする」を踏襲し、キレイな自分を追い求めたい人に向けて開発されました。

このデザインのコンセプトは「シンプルでエレガント」です。近年、シャワーヘッド市場では、ウルトラファインバブルとミスト水形によるスキンケアを目的とした商品開発が盛んで、シャワーヘッドが美容商品として認知され始めています。多くの美容系シャワーヘッドは装飾的で華美なデザインが目立つ一方、キレイストシリーズの「素直で真っ直ぐな過ごし方を大事にする」というコンセプトには、清潔感があり、シンプルで洗練された美しさがふさわしいと考えました。その中でも、シンプルを極めた単純なデザインではなく、流線的な曲面や稜線に美しさを感じられるデザインを意識しました。

ーーシンプルでエレガントさを表現するにあたってこだわったところは?

浄水シャワーは、浄水カートリッジを内蔵しなければならない為、どこかが肥大化し、どうしても全体的にアンバランスになってしまいます。
ヘッド部には水形切替機能を入れている為、円筒型の浄水カートリッジをグリップの下のほうに配置。
それに合わせて、外装を形作っていきました。
人によっては、単純な円筒形状は、水や泡で手が滑り、シャワーを保持できなくなるため、シャワースクリーンにかけて円筒形から柔らかい三角形の形状に変化させています。これが、結果的に滑らかな曲面を生み、浄水カートリッジが入っているように見えないフォルムになりました。

シャワースクリーンは、真ん中の抜け感が出ないように緩い曲率をつけることで、広がりを生み出しています。
それに合わせて中央のミストシャワーにも膨らみをもたせ、水の波紋のような大きな抑揚を表現しました。 切替レバーは、角張った無機質な形状が一般的ですが、スクリーンから飛び出る水の雫をイメージして、スクリーンと一体化させました。そうすることで、指あたりもよくなりました。

『雫』のような、自然の有機的な対象物は、心を落ち着かせてくれます。また、洗練された美しさも備えているため、あくまで概念的なモチーフとして、今回のデザインに取り入れました。

ーーデザインする上で最も挑戦的だった点は何ですか?

先ほど話した通り、見た目のアンバランスを感じさせないよう、浄水カートリッジを収納した部分のグリップ径を太くしたくありませんでした。そのため、最初は浄水カートリッジが現在の2倍ほど縦に長いものでした。しかし、それでは水の勢いが低下し、浴び心地に影響が出ました。また、浄水カートリッジの寿命も短くなってしまいました。全ての課題をクリアするために、設計者と協力し、内部構造を見直して、細部まで綿密に調整を行いました。

ーー試作サンプルはどのくらい作りましたか?

外観と内部機構のすべての試作を合わせたら300以上は作ったと思います。試作品は数を作ればいいというものではありませんが、とにかくこだわり抜きました。最終的には、浴び心地と浄水性能を両立させた今の浄水カートリッジ形状に落ち着きました。本体のグリップ付近の外形は直径φ35で、握ったときに馴染む一般的な手すりと同じくらいの径に収めることができました。

ーーデザイン性だけでなく使い勝手の良さで特に意識したポイントはどこですか?

水形、浄水、原水の切り替えの操作性がポイントです。
一般的に浄水シャワーの浄水、原水の切替は、グリップの下のほうを回転させて切り替えるか、そもそも切り替えられないものが多いなか、キレイストシャワーは、流路を工夫しスクリーンの切り替えでできるようにしました。

タカギの技術力が叶えた機能性と美しさのバランス

ーー素材や仕上げに関して、こだわった部分があれば教えてください。

シャワースクリーンのシボ加工と、カラーバリエーションにこだわりました。
シボ加工とは、表面処理のひとつで物理的にシワ模様(シボ)をつけマット感を出します。
樹脂のシャワースクリーンの表面にシボ加工を施すと、水形を乱れさせる影響があり、今までのタカギのシャワーヘッドには、シボ加工を入れていませんでした。今回、スクリーン面と穴付近の面で段を付け、穴を一つずつマスキングしてシボ加工を行い、表面の質感を高めることができました。

また、最近はトーンや明度を落とした、上質な浴室環境も増えています。
そのため、カラーバリエーションに、通常のメタリックに加えて、マットブラックも加えました。この光沢感は、様々な光を当てながら、マットすぎず、光沢すぎない絶妙な度合いを目指しました。

タカギがもつ設計、浄水技術、金型の加工技術がなければ、今回のデザインは実現できませんでした。 浄水シャワーで、ここまで機能と美しさを両立させたものは、海外から見てもないと思っています。シャワーヘッド以外にもデザインする中で、タカギの技術レベルは非常に高いと日々感じています。

「お風呂時間が自分や家族をケアする時間に。」製品に込めた思いとは

ーーキレイストシャワーを通じて、お客様にどのような体験や価値を提供したいと考えましたか?

シャワーヘッド一つで、空間のイメージや生活を大きく変えるのは難しいですが、意識を変えるきっかけになれば良いと思っています。
まずは、浄水シャワーの効果を感じてもらいたいです。塩素による髪のパサつきが減り、肌へのピリつきを抑えることで、普段の風呂が汚れを落とすだけでなく、体をケアする時間になったら良いなと考えています。

最近よく耳にする「タイパ」(タイムパフォーマンス)という言葉に関連して、「お風呂に入るのが面倒くさい」「掃除が面倒くさい」といった気持ちが、洗浄力のあるサイクロンバブルミストで解消できればと思います。

ミストの汚れ落ちを最大限活かすためにミストが散らばらないように、ミストの周りをシャワーのカーテンで囲うことで一点集中のような感じで吐水するように設計しています。そのため、ヘアワックスの落ちがよく、予洗い後のシャンプーの泡立ちを高めてくれたり、お風呂掃除の時間も短縮できます。 お風呂掃除が面倒だと感じず、シャワーを浴びることが1日の楽しみになってほしいと願っています。

ーーマイページでは多くのお客様から日々レビューで嬉しいお言葉をいただいています。そんなお客様のレビューを見てどう思いましたか?

お客様のレビューを拝見して、「こういうのが欲しかった」というお言葉がとても嬉しかったです。この言葉には、お客様が潜在的に欲しいと思っていたものを、私たちが理解し、それを形にできたのではないかと感じました。また、ご購入いただいた方だけでなく、ご家族みんながそれぞれの魅力を感じて満足しているというお声も、とても嬉しかったです。

ーーグッドデザイン賞ではどの部分が評価されたと感じていますか?

グッドデザイン賞では、優れた浄水機能と水形、それに見合った優しさや安心感を与える外観、さらにユーザビリティに配慮した設計を評価いただきました。 なにか一つに特化したわけではなく、総合的に高い水準でバランスが取れていたことが評価されたと受け止めています。

ーー今後タカギでどのようなプロダクトデザインを作っていきたいですか?

タカギのデザインには「暮らしに寄り添うデザイン」が根底にあります。それは目立たないけれど、生活に欠かせない存在として、陰で暮らしを支える機能美を持った商品です。今後も、そのようなデザインを追求していきたいです。

また、タカギのミッションである「常に人をまんなかに、少しずつ明日を良くしていく。」は、私が日々の業務で常に意識している指針です。お客様の視点に立ち、寄り添う姿勢をこれからも大切にしていきたいと思っています。




キレイストシャワー(メタリック)

通常価格:16,500円(税込)
会員価格:14,300円(税込)
※初回浄水カートリッジ2個付き

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キレイストシャワー(ブラック)

通常価格:16,500円(税込)
会員価格:14,300円(税込)
※初回浄水カートリッジ2個付き

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タカギのデザイン賞受賞歴

タカギはこれまでにも、複数の製品で国内外のデザイン賞を受賞してきました。その歴史を振り返りながら、各製品がどのように評価されたのかをこちらの記事で紹介します。

タカギのデザイン賞受賞歴はこちらから

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